邦楽

箏に興味のない女子大生が「この音とまれ!」の漫画を読んでみた  その① 5巻まで読んでみた編

箏がテーマでも、古臭くも難しくもない。
敬遠していたのはもったいなかったマンガ

 元々作品の存在自体は知っていたんですが、“筝”というワードに対して“なんか難しそう”“今っぽくない!”なんてイメージを抱いていて、ましてや実物を見たことすらもなかったので、どこか敬遠してしまっている部分があったんですね。でも、そんなイメージはこの漫画を読むことで全く覆ったので、感想を綴ってみようと思います。
 

まずはサラッとあらすじを説明させてください。。

先輩が卒業して箏曲部ただ一人の部員になってしまった武蔵。四月になり新入部員の勧誘に励むのだが、部の存在自体を知らない人も居る状態。そんな彼の前に現れた、見るからに不良で箏とは縁の無さそうな新入生が入部したいと言い出して…!?

(LINEマンガより引用)

とまあ、こんな感じ。
なんかここだけ見ると不穏なんですよね。
でも、ここからの怒涛の展開がこの漫画の面白いところ。
それではこの漫画の魅力を3つに絞って書いていこうと思います。

私が感じた「この音とまれ!」漫画の3つの魅力

1つ目は、主人公には琴の知識がほとんどないこと。

指導を受けるシーンがあるんですが、何を言われても頭の中は「?」だらけ。けれど、読者も一緒に“へえ〜”と思いながら読み進めることができるのがこの漫画の良さなんですね。


つぎに、絵の描き込みの細かさ。

筆者が特に好きなのは、部員7人が全員で合奏するシーンです。まるで自分が観客になって演奏を聴いているかのようで、その聴こえないはずの“音圧”に筆者は思わず全身に鳥肌が立ってしまったほどでした。音楽を題材とした作品なので、聴くことのできない“音”をいかに絵で表現できるかが鍵となるところなんですが、そこが見事に表現されているなと思いました。この感動と衝撃をぜひ体験してみて欲しいです。


そして、青春学園モノの魅力であるキャラクターの成長も見逃しちゃいけません。
元不良からミステリアスな美少女ヒロインまで、メインとなる箏曲部員は個性豊かなキャラクターばかり。この時点でも十分に面白いんですが、この漫画はそれだけじゃないんですね。

人気部員の水原光太、堺通孝、足立実康
(部員の水原光太、堺通孝、足立実康)

バラバラな部員たちが部活を通して時にぶつかり合い、
そして時にはお互いを理解し、認め合うことで成長していく姿を見ることができる。

皆が一つの目標に向かって突っ走る熱血王道ストーリーなので、
スポ根が好きな人には特にオススメかもしれません。

さいごに5巻の時点ですで箏の世界に興味深々

5巻分を読み終えて、あまりにあっという間だったというのが第一に出た感想です。

ネタバレにの関係で内容にまでは触れられないのが惜しまれますが、終始琴の繊細さや、ときに見せる大胆さに感情を揺さぶられ、もっと琴について知りたいと思える。そんな5冊でした。

しかしまだ序盤も序盤。時瀬高校箏曲部の行く先が早く知りたくて仕方がないです。 筝を通して絆を育む高校生の青春群像劇、今後の展開がますます楽しみです。

(つづく)

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